海水魚飼育の「これって何の事?」を解決!

海水魚飼育の「これって何の事?」を解決!

海水魚飼育をしていると、「これって何だろう!」と思う事も多いですよね?

今までに聞いた事がない用語などもあり、「どこで教えてもらえばいいのか分からない!」と悩んでしまいます。

私も飼育を始めた頃は雑誌やネットで調べたり、熱帯魚ショップの店員さんによく聞きました。

以前は月刊誌も数種類販売されていましたが、最近は本屋さんでもあまり見かけなくなってしまいましたし、熱帯魚ショップも自宅の近くになければ、なかなか店員さんに聞く事もできません。

そんな方のために、私が悩んで調べた事を一覧にしていきたいと思います。

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・私が調べた分かりづらい事

◎比重とは?

まず、みなさんがスタート段階で調べるのは、この「比重」に関する事だと思います。淡水とは違って海水には比重があり、その海水はカルキを抜いた水に人工海水の素を溶かして作ります。

では、どのくらいの比重に合わせて作ればよいのか?

海水魚を飼育する場合は「1.019~1.024」の間に合わせ、サンゴを飼育する場合は「1.021~1.023」の間に合わせます。この比重を確認するために、熱帯魚ショップで販売している「比重計」という器具が必要になります。

水替えを行う時に、毎回この比重に合わせて海水を作るようになりますので、淡水魚より手間がかかるという事になります。上記の数値でも分かる通り、海水魚は比重に対する許容範囲がある程度広いんですが、サンゴは比重に対する許容範囲が狭いので、サンゴは海水魚より飼育が難しいとされています。

◎パイロットフィッシュとは?

パイロットフィッシュとは、立ち上げ初期の海水が飼育に適しているかどうかを確認するため、試しに導入する海水魚の事になります。

このパイロットフィッシュを選ぶにあたっては、安価で水質悪化に強いスズメダイの仲間が最適です。後の混泳の事を考えて、比較的大人しい「デバスズメダイ」がオススメになります。

立ち上げ初期の水槽は、まだバクテリアが充分に繁殖していないため、導入した魚がすぐに死んでしまう恐れもあり可愛そうな気がしますが、バクテリアの繁殖には魚のフンも必要になりますので、意外と重要な役割を果たしてくれます。

しかし、立ち上げから約2週間ぐらい水回しを行っていれば、特にパイロットフィッシュを導入する必要はありません。その時は、市販されているバクテリア剤を投入するようにしましょう。

ちなみに、私はパイロットフィッシュを入れずにバクテリア剤を投入する方法で約2週間後に生体を導入しましたが、問題なく飼育する事ができました。

◎ライブロックは必要か?

ライブロックとは、海の中にあった生きている岩なんですが、濾過の手助けになる微生物が豊富に付着しているので、水質を維持するという面で有利に働きます。

入れなくても飼育は可能ですが、水質が維持できる上にレイアウトも自然な感じに仕上がるので、導入する事をオススメします。白点病になりやすいチョウチョウウオを飼育する場合は、ライブロックは入れずにサンゴ岩などでレイアウトするのが一般的です。

目安となる量は?

◦45cm水槽・・・約3kg

◦60cm水槽・・・約5kg

◦60×45×45水槽・・・約10kg

です。

おおよその目安として、このぐらいだと考えてください。

金額は1kg2000円~3000円前後と、岩とは思えないほど高価ですが、濾過を助けてくれる「魔法の岩」と考えれば安く感じるかもしれません。

紫やピンク色の石灰藻がほどよく付着していて、変なニオイのしないものが良質なので、できるだけそのようなライブロックを選びましょう。通販で買う場合は、口コミなどをしっかりと確認してから購入してください。




◎底砂は必要か?

底砂ですが、海水魚のみの飼育で飾りサンゴなどのレイアウトで飼育する場合は、特に必要ありません。ライブロックを入れて、今後サンゴの飼育も考えている場合は、サンゴ砂を水槽の底から5cm程度敷くようになります。

長期飼育していくためには、自宅に設置する水槽の見栄えも大切になりますので、海水魚のみの飼育でもサンゴ砂を敷いた方が見栄えが良くなります。

水槽に真っ白いサンゴ砂を敷き、適量のライブロックを入れて、青系のバックスクリーンを貼れば、あっという間に癒され空間を作り上げる事ができますので、ぜひ試してみていただきたいです。

◎60cm水槽で何匹飼えるの?

みなさんと同じで、私自身も一番気になったのが「そもそも何匹ぐらい飼えるんだろう?」という事でした。

海水魚飼育を始める前に淡水魚を飼っていたんですが、淡水魚は群泳させて魅力を発揮するテトラなどの種類が多かったので、海水魚も同じように楽しめばいいんだろうと考えていました。

しかし、海水魚は縄張り争いが激しく、群泳をさせられるのはキンギョハナダイかデバスズメダイぐらいで、ほとんどの種類が同種間で争いになるため群泳させる事は、ほぼ不可能だという事が分かりました。

では、どのように生体を選べばよいのか?

淡水魚の飼育方法とは考えを180度変える必要があり、水の中で生きる同じ魚ですが、全くの別の生き物と考えた方が分かり易いと思います。

そのため、同種同属の魚は同居はさせず、外見も種類も違う生体同士を組み合わせないといけません。

海水には酸素が溶けにくいという性質があるので、淡水魚より1匹に必要とされる水量も違い、60cm水槽でしたら小型な種類を4~5匹が限界と考えていただきたいです。

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まとめ

私が初期段階で調べた大まかな事を5つ挙げてみました。だいたいこの程度の知識があれば、海水魚飼育をスタートできますので、それほど難しく考えない方が良いと思います。

まずは、比重の合った海水を作れるようになる事が重要で、その後に底砂・ライブロックを入れてバクテリア剤を投入する。そして、2週間前後水回しをした後に生体を導入する。その生体数も過密になり過ぎないように注意する。

これで海水魚飼育は無事にスタートする事ができます。今後は、濾過の手助けとなるプロテインスキマーを追加したり、病気予防の殺菌灯などを設置して徐々にステップアップしていけば、自宅の限られたスペースに「小さな海」を作る事ができるようになります。

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