60cm水槽でイソギンチャクを飼う方法!

60cm水槽でイソギンチャクを飼う方法!

60cm水槽でイソギンチャクを飼ってみたいなぁ!と思っている方も多いですよね?

60cm水槽は、最もポピュラーな水槽サイズのため器具類も豊富にありますし、約55リットルの水量が確保できるので水質の安定度も高いです。

また、思ったより底面積がありますので、岩組みなどのレイアウトをしっかり行えば、見栄えのする水槽を作り上げる事ができます。それほど場所も取りませんし、部屋のインテリアとして最適なのではないでしょうか。

60cm水槽の水量は約55リットルありますので、イソギンチャクと共生するクマノミの仲間を飼育するのは比較的簡単になります。しかし、イソギンチャクの飼育を中心と考えた場合、55リットルの水量では充分とはいえません。

そのため、60cm水槽でイソギンチャクを飼うとなると、フィルターやプロテインスキマーなどの濾過装置はワンランク上のものを用意して充分な濾過能力を確保する必要が出てきます。また、イソギンチャクは水を汚しますので、水替えの頻度も増やさないといけません。

ここでは、60cm水槽でも飼育できるイソギンチャクを紹介していきたいと思います。

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・60cm水槽でも飼育できるイソギンチャク!

◎サンゴイソギンチャク

イソギンチャクの中で、一番飼育が簡単なのがサンゴイソギンチャクになります。水質に対する許容範囲も比較的広く、流通量も多い方なので入手も容易です。

クマノミ系・ハマクマノミ系・スパインチークなどが共生相手として相応しいのですが、水槽内でしたらカクレクマノミが共生するという話も聞きます。

状態良く飼育していると分裂して増えていく事もあるので、意外と魅力のあるイソギンチャクになります。

◎タマイタダキイソギンチャク

サンゴイソギンチャク同様、飼育が簡単な部類のイソギンチャクです。サンゴイソギンチャクよりは光量が必要になりますが、入荷状態の良いものであれば長期飼育も可能になります。

ハマクマノミ系が好んで共生しますが、自然下ではカクレクマノミも共生している種類です。しかし、入荷量がそれほど多くなく、熱帯魚ショップで見かける事が少ないのが残念なところになります。

◎シライトイソギンチャク

入荷量も多く、カラーバリエーションも豊富な事から人気のあるイソギンチャクになります。クマノミ系・ハマクマノミ系が好んで共生しますが、一番人気のカクレクマノミをはじめ比較的多くの種類と共生する確率が高いです。

60cm水槽での飼育を考える場合、大きい個体は飼育が難しいので、小さめの個体を選ぶようにしましょう。また、見た目の綺麗な白いものより、褐色のものの方が状態が良いとされています。

上記2つに比べて清純な海水が必要になりますし、強い光量も必要になりますので、飼育難易度はワンランク上と考えてください。

◎ロングテンタクルアネモネ

略してLTと呼ばれ、和名はマバラシライトイソギンチャクといいます。触手が長く伸びるのが特徴的で、ピンク・パープル・グリーンなどカラーバリエーションも豊富にあり、クマノミ系やハマクマノミ系が共生します。

流通量は少ない方ですが、蛍光灯でも飼育が可能な種類なので、熱帯魚ショップで見かけたら飼育を考えてみてもいいかもしれません。




・イソギンチャク飼育のポイント!

今回は、60cm水槽で飼育する設定なので、この設定でのポイントを挙げていきます。

◎強めの光量が必要

上記で紹介したイソギンチャクは比較的弱い光でも飼育が可能といわれていますが、体内に存在する褐虫藻が光合成をしますので、ある程度の光量が必要になります。

メタルハライドランプ(メタハラ)を準備できればいいのですが、金額も高く電気代などの維持費もかかりますので、高精度LEDライト2灯か蛍光灯4灯辺りが準備しやすいでしょう。最低でも、このレベルの光量を維持できないとイソギンチャクの飼育は難しくなってしまいます。

◎高水温に弱い

イソギンチャクは高水温に非常に弱く、水温は28℃が限界だと思ってください。そのため、夏場の高水温対策に水槽用クーラーが必要になります。

しかし、水槽用クーラーは高額なので、部屋全体を冷やすためにエアコンを点けっぱなしにするなどの対策でも良いと思います。

冷却ファンで冷やす方法もありますが、水温が一定にならないのと、海水の蒸発が早くなり比重が変化してしまいますのであまりオススメできません。

◎清純な海水と水流

海水魚より水質の悪化に敏感なので、清純な海水が必要なのは分かると思いますが、これはフィルターの容量をワンランク上にする事で対策ができます。また、エアーリフト式のプロテインスキマーを設置しても良いでしょう。

ここの項目でポイントとなるのは水流で、水流ポンプを2~3個設置し、ガラス面をクッションにしてランダムな水流を作らないといけません。

水流を作る事によって、淀んだ場所がなくなり、触手にゴミなどが溜まるのを防ぐ事ができます。洗濯機のようにグルグル回すのではなく、触手がゆらゆら揺れる程度の強さで大丈夫です。

◎イソギンチャクの移動

イソギンチャクはサンゴと違い、自分の意志で動く事ができます。光・水流・岩場など、自分の居心地の良い場所を探しながら動くので、移動による事故も多くあります。

フィルターの吸着口に詰まったり、ヒーターで火傷をしてしまったりなどの事故が中心になりますが、岩組みの配置や水流の方向を変えてみると改善できる事があります。

また、イソギンチャク飼育において、ヒーターカバーは必須アイテムになりますので、必ず準備するようにしてください。

◎触手の毒と食性

イソギンチャクの種類によって強い弱いに違いはありますが、全てのイソギンチャクが触手に毒を持っています。

クマノミの仲間の体表は特別な粘液で覆われているので大丈夫なんですが、他の魚が近づくと触手の毒にやられて、イソギンチャクに食べられてしまう事があります。

また、肌の弱い人がイソギンチャクに触ると、ミミズ腫れになってしまう事がありますので、取り扱いにも注意が必要になります。

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まとめ

イソギンチャクとクマノミの共生を見てると癒されますよね。水族館や熱帯魚ショップで見るのもいいんですが、自宅の水槽で実現できれば最高です。そのためには、クマノミの飼育を考えるより、イソギンチャクの飼育ができる飼育設備を揃えないといけません。

また、イソギンチャクが死んでしまうと腐敗して水槽崩壊につながります。イソギンチャクが死んでしまった場合は、すぐに取り出さないと他の海水魚やサンゴに影響が出てしまいますので、普段からの水槽管理は注意する必要があります。

今回は、60cm水槽での飼育がテーマでしたので、飼育の難しいハタゴイソギンチャクやセンジュイソギンチャクは除外させていただきました。

共生を目指すのであれば、まずイソギンチャクの飼育ができないと始まらないので、比較的飼育難易度の低い種類でノウハウを学ぶ事も重要です。飼育に必要な設備を整え、サンゴイソギンチャク辺りから飼育を始めてみてはいかがでしょうか。

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