海水魚飼育をシンプルなシステムにしたときの利点と欠点!
海水魚飼育をシンプルなシステムにしたときの利点と欠点を、私の過去の飼育経験から、お話させていただきます。
初めて飼育を開始する時に、大型のオーバーフロー水槽を選ぶ人ってなかなかいないですよね?
ほとんどの方が、60cm規格水槽ぐらいの水槽を準備し、外部式フィルターに小型プロテインスキマーを設置して、水槽の中にサンゴ砂とライブロックを入れ、比較的飼育の容易な生体やサンゴを導入しているのではないでしょうか。
私も飼育をスタートした時は、こんな感じの水槽でした。そこから、飼育年数を重ねるに連れ、少し飼育難易度の高い生体・サンゴ・イソギンチャクを導入していきました。
そして、飼育設備をもっとシンプルにできないか?を考えるようになり、少しずつシンプルなシステムへと変更していきました。
きっかけとしては「飼育のコストを抑えたい」・「水槽掃除を短時間でできるようにしたい」・「水槽周りをスッキリさせたい」と思ったからです。
この3つの中でも、飼育するうえでの必要なコストを削る事はできません。しかし、掃除時間の短縮や周囲をスッキリさせる事は工夫次第では可能になります。
シンプルなシステムで長期飼育ができれば理想的なんですが、なかなか上手くいかない事もあります。みなさんも、できるだけ「安く簡単に」と考えていると思いますので、以下の記事を参考にしていただきたいと思います。
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・水槽掃除の時間短縮について考えた事!
海水魚飼育をしていると、ある程度決まったサイクルで水槽掃除をしないといけません。新しい海水を作ったり、水槽のガラス面や器具類の掃除には、やや時間がかかってしまいます。
それを何とか時間短縮できないかと考え、水槽内をシンプルにする事にしました。メンテナンスに時間のかかる外部式フィルターから水中フィルターに変更したり、コケの発生を抑えるため照明の点灯時間を短くしてみました。
◎フィルターの変更
(利点)
掃除が簡単になり、掃除時間がかなり短縮されたのが一番ですが、外部式フィルターより水流が強いので、水流ポンプを複数設置しなくても充分な水流が確保できるようになりました。水中フィルターと水流ポンプ1個で、充分な水流ができ上がります。
(欠点)
水中フィルターは、外部式フィルターよりもろ過能力がないので、水槽内に導入する生体の数は限られてしまいます。また、飼育難易度の高いサンゴやイソギンチャクの飼育も難しくなります。
◎照明の点灯時間を短くする
(利点)
照明の点灯時間を、1日2~3時間短くするだけでコケの発生が少し減りました。もし、水槽を直射日光の当たる場所に置いている場合は、光を遮れるものを置いておくと更に効果的になります。
また、冬場は外気温が低いので関係ありませんが、外気温の高い夏場の時期は水温の上昇も抑えられる利点があります。
(欠点)
綺麗な水槽を長く見続けたい気持ちは分かりますが、決めた点灯時間・消灯時間は守らないといけません。照明の点灯時間を短くするので、綺麗な水槽を見ていられる時間も短くなります。
また、強い光を必要とするサンゴやイソギンチャクには光量不足になる事があるので、飼育できるサンゴなどは限られてしまいます。
・水槽周りをスッキリさせる!
これは、清掃時間の短縮と似たような話になってしまいますが、水槽周りに設置していた器具類を、可能な限り減らしていって、水槽周辺をスッキリさせるというのを目標に変更していきました。
外部式フィルターから水中フィルターに変更した事で、水槽台を撤去し直接床に置いてみたり、照明器具も見栄えの良いものに変更したりしました。
◎水槽台の撤去
(利点)
水槽が低い位置になった事で、部屋に圧迫感がなくなったのが一番の利点でした。水槽上部に空間もありますし、水槽自体が低い位置にあるので、水槽周りや水槽内の掃除がしやすくなりました。
(欠点)
この床に直接置く方法は、今現在のシステムならではなので、ろ過能力が足りなくなり外部式フィルターに変更する場合は、再度水槽台を設置して大掛かりな作業が必要になってしまいます。
また、水槽を見下ろす形になりますので、座る場所によっては水槽が見づらくなる事があります。
◎照明器具の変更
(利点)
黒い本体の蛍光灯(3灯)から、シルバーが本体のLEDライト2灯に変更したんですが、外見は部屋に合うようになりましたし、水槽上部がスッキリして水槽掃除も楽になりました。
また、電気代が蛍光灯よりは経済的なので、これが一番の利点だと思います。
(欠点)
海水魚を観賞するのには問題ありませんが、光量が必要なサンゴやイソギンチャクには、やや光量が不足している気がします。
充分な光量を保つために、もう1灯追加した方が良いのですが、LEDライト自体の金額が高いので容易に追加できないのが欠点になります。
まとめ
シンプルなシステムにするために、変更した事の利点と欠点を書いてみました。もちろん、シンプルなシステムで状態良く生体やサンゴの飼育ができれば一番良いのですが、全てが上手くいく事は少ないので、やはり何かを諦めないといけません。
例えば、コケ発生を抑えるために光量を少なくすれば、サンゴなどの飼育は難しくなりますし、フィルターの容量を小さくすれば、飼育できる生体数は減ってしまいます。(自分自身が、どこまで妥協できるかがポイントです。)
私は、60×45×45水槽に、水中フィルターと小型プロテインスキマーを設置し、LEDライト2灯で海水魚飼育を行っていました。生体数も少なめにしているので、特に問題は起きていませんが、サンゴやイソギンチャクの飼育は少し難しい感じがします。
ろ過能力が減った分、水質の悪化が早まりますので、水替えの回数はやや増やさないといけません。しかし、海水魚は特徴的なカラーリングの個体も多いので、生体数を減らせばこの問題は解決できます。
シンプルなシステムにしたので、電気代などの維持費は抑えられるようになりますが、掃除などの手間は増えていきます。人によっては欠点の方が多いかもしれません。
シンプルなシステムにしたい理由は色々あると思いますが、生体数をしっかり考えた海水魚中心の水槽でしたら意外と平気です。しかし、サンゴ中心の水槽には向かない面があります。これから変更しようと考えている方には、上記に記載した「利点と欠点」を参考にして、システム変更を行っていただきたいと思います。
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